抗生剤を使った虫歯治療法

抗生剤を使った虫歯治療法は、むし歯を削ったり歯髄(=歯の神経)を取るこれまでの歯科治療でなく、生体の治る力を引き出して病巣組織を修復する歯科治療です。口腔内病巣に生息している全ての細菌を殺菌できる抗生剤を用いています。
従来の虫歯治療の大原則は、十分削ってムシバ菌をきちんと全部取りのぞくことでした。ムシバ菌が虫歯の原因だからです。
だから、神経近くまで虫歯が進んでいると…このような時に抗生剤を使った虫歯治療法が有効です。歯を削る量を最小限にとどめ、残ったムシバ菌を薬の力で無菌化するという、新しい治療法です。
抗生剤を使った虫歯治療法とは3種類の抗菌剤、抗生物質の薬剤を混ぜ合わせて歯の中に入れる治療法です。
- 歯を削る量が少なくてすむ。麻酔も要らないことも多い。
- 通常では、神経を取る診断でも、神経を残せる可能性が増大する。
- 治療が短期間で終えることができる。
- 病巣が大きく、通常は抜歯の診断でも、抜歯しないで残せる選択肢となる。
などの利点があります。但し、抗生剤を使った虫歯治療法は万能の治療ではありません、やむを終えず通常の処置となる場合もあります。
症例によっては、抗生剤を使用できない場合、使う必要のない場合もあります。抗生剤を使った虫歯治療法により、歯を削ったり、神経を取る機会は減りましたが、どんな治療法にも適応と限界があります。当医院では別途特別な費用は頂かず、保険診療で行っております。
抗生剤を使った虫歯治療法の流れ
痛くない!虫歯治療、抗生剤を使った虫歯治療法の流れをご説明します
治療前の虫歯

虫歯は、雑多な細菌が繁殖して起こる病気で、その細菌がエナメル質を破壊して象牙質を露出させ、象牙質がドロドロになります。細菌は、さらに栄養を求め歯髄まで侵入し、炎症を引き起こし痛みをもたらします。
Step1

従来の治療法では、う蝕のある象牙質は全て削り取り、生きている歯髄まで削ってしまうので痛みを伴う上、象牙細管の中の細菌は残り、悪化すれば歯髄を取るか抜歯するしかなかったが、抗生剤を使った虫歯治療法では、ドロドロの部分のみを除去するので痛みはありません。
Step2

う蝕した象牙質は、意図的の残しておきます。(その方が治りが早いのです。)3種類の薬剤と2種類の基材で練った抗生剤を患部に置きセメントでふたをします。
Step3

詰め物を詰めて治療終了です。この間20分程度で痛みはありません。薬剤が、象牙細管の浸透・拡散して歯全体に行きわたり歯全体を無菌化します。その後は、自然治癒力(自然に体が病気から治ろうとする力)が働き患部が再石灰化し硬い象牙質に置き換わります。




